BNR34は標準の状態でA/F値は10〜9の後半くらいにまで入っていました。
全ての車両がそうだとは言い切れないですが、自分が当時乗ってた車はそうでした、初期のVspec。
濃すぎると思える部分を削ったり、点火時期を程よく進めたりするのがブーストアップの基本
シルビアなどではインタークーラーを前置きにするのもかなり効果的ですが、GT-R系のブーストアップ仕様では
そこまで大きな変化は無いようです、もともと配管などの効率が良かったので。
BNR34の補器類はタービンサイズとかインタークラー、ラジエターなども違ってました。
効率云々よりも軽量化が主な目的だったようです。
32も33もショップのデモカーとして乗っていたのですが34は高速域での安定性、ボディ剛性、ハンドリングなど全く別物でした。
ファイナルも変更されM/Tは6速となり、高速巡航時は低めの回転数キープでそこそこ快適に走れるので、まぁ良かったかなと。
あまりよろしくなかったのはターボ本体じゃないでしょうか(Vスペ含む標準車)
当時の自動車雑誌でBNR34のブーストアップ仕様で500馬力出たなどとの記事を見かけたこともありました。
確かに出せば出るんでしょうけど、正常な状態とは言えないですね。
32、33よりもコンプレッサー、エキゾースト側共にサイズが小さい34のターボは効率の良いマフラーやフロントパイプに交換しただけでも
ブーストが回転と共に上昇してしまうからです。
ブーストの制御が出来ない状態です。
平気で1.3〜4とか上がっちゃえば馬力は出ますが、ターボ本体がもたないですよね。
32もセラミックターボだったのでブーストの上げすぎでターボがブローした車を何台も見てきましたが
壊れたタービンブレードは運がよければマフラー側にぶっ飛び落ちてマフラー内に残っていたりしますが
最悪の場合は粉々に砕けたセラミックの破片がエキマニを逆流し、燃焼室内に入って
ピストン頭部とシリンダーヘッドのスキッシュ部に刺さりながら挟まれてピストン頭部が変形しリングが固着状態と言うケースもありました。
大惨事です。
当時はブーストアップ仕様が流行っていて、主に日産系を得意としてるショップだったのでスカイライン・シルビア系のお客様が多かったんです。
商売にあまり貪欲ではなかった自分は最低限のパーツ組み合わせからお勧めしてたんですが
お客様によっては燃料ポンプやプレッシャーレギュレーター、エアフロメーターはノーマルで大丈夫かなんて聞かれることもよくありました。
その後にステップアップする予定があればパーツの選択肢も広がってきますが、まずはノーマルパーツ性能の範囲内で楽しむのが良いのでは無いでしょうか。
PS13の前期に付いていたFPCMと言う装置はちょっとネックになってました。
FPCM・フューエル・ポンプ・コントロール・モジュールはアイドルから低負荷域は燃料ポンプをフル稼働させない仕組みになっていて
問題が生じるのはアクセル全開、フルブーストからシフトアップするために一旦アクセルオフして全開にした時に
燃圧の立ち上がりが一瞬遅れてノッキングが出たり、息付きっぽい現象が出たりしました。
対策としてはロムデータの変更で対応できますが、ポンプのアースを直にボディアースすることでも対応できます。
燃圧も点火時期と同様に最重要なポイントで、弄るのは簡単でも全域でセッティングはズレるし
最悪はエンジンブローもありうるのでダブルナットやワイヤーロックなどで対処してた事もありました。
次回は燃圧とか背圧について書こうかなと考えています。